保存状態がよければ期限を過ぎても大丈夫!
缶詰といえば、製造されてから常温で約3年間の長期保存が可能なことから非常食の定番中の定番となっていますが、もし被災した時点でうっかりと賞味期限が切れていた場合どうしたら良いのでしょうか?
衛生面を考えすぐに破棄したほうがいいのか?期限が切れてすぐに腐り始める訳でもないと 1~2ヶ月は気にしないべきなのか?その結論は、その缶詰の保管状態によるということです。
缶詰は密封されたのち、加熱殺菌によって 食べ物の腐敗の原因となる微生物を殺滅しています。
このため保管状態がよく新たな微生物が侵入しない限りは賞味期限が経過していも、未開封であれば5年、10年、それ以上過ぎても中身が腐ることがなく、賞味期限を過ぎた後も安全性や衛生面に問題ないと言われています。
ですが一方で、缶詰の保管に向かない環境、高温多湿な場所などに長期間保存された場合などは、品質の低下を招き逆に賞味期限まえでも食品としての安全性が損なわれ、危険な可能性があります。
ですので保管状態さえよければ 賞味期限が多少過ぎても問題ないといえます。
ではどうやってそれを見極めればいいのか?ここではそれを見極める3つのポイントを紹介します。
期限切れの缶詰の安全チェック方法
1、缶がさびていないか?
サビが発生していると缶が腐食して小さな穴(ピンホール)が空いている可能性がありそこから空気や水分と共に、微生物が侵入している事が考えられるので危険です。
またサビた金属は長期間放置すると食品中に溶け出す危険性もあるので要注意です。
2、缶のフタがふくらんで膨張していないか?
↑の①の理由などにより侵入した微生物は増殖するときにその代謝としてガスを発生します。
そして、その圧により缶のフタが膨らみますので、缶が膨張している場合も危険です。
3、缶のフタを押すとペコペコと凹まないか?
②と同じ理由で起こるのですが、ガスが発生した時によく見られる特徴で、正常な缶詰は真空状態をキープしているためフタは若干くぼみ気味で指で押しても固いですが、ガスが発生し膨張している時にフタを押すとペコペコとへこみます。
この様な症状が現れていた場合には無理に食べようとはせず、すぐに廃棄処分しましょう。
また、外観からの判断だけではなく開封することで判るのですが、微生物によって汚染されている缶詰は腐敗臭がしますのでそうした場合も危険ですので臭いに注意し、臭いと感じたら処分しましょう。
賞味期限が過ぎたら自己責任!
保管状態さえよければ賞味期限を過ぎても問題ないと言われる缶詰ですが、個人の判断で期限切れの缶詰を食べ万が一お腹を壊したり、健康被害が発生しても製造元には、まったく落ち度がないため責任を問うことはできません。
ですので期限切れの缶詰を食べる時はサビや缶の凹み具合、開封後のニオイをしっかりとチェックし体調不良を起こした場合は自己責任ということを念頭に入れて食べましょう。
保管場所さえしっかりしていればいつまでも大丈夫という風には考えず出来る限りは期限切れの缶詰を食べる事がないように年に1度は賞味期限チェックをし買い替えを行うなどして適切な管理を第一に考えましょう。
せっかく備蓄したものを無駄にしないために
缶詰を問題なく保存するには直射日光のあたる場所や湿気の多い場所を避け湿度変化の比較的少ない場所をしっかりと選びましょう。長い目で見ると保管の仕方で大きく違いがでます。
缶詰だから大丈夫とあなどらず適切な管理を心がけましょう。